旧ヒルトンホテルに泊まった次の朝。高速バスに乗り、名護バスターミナルでローカル線に乗り換え、辺野古に向かう。

前回来た時は確か6年前で、その時沖縄側の浜辺と基地を分断していたフェンスは、背の低い有刺鉄線による、刺々しいものだった。それが立て替えられ、コンクリート土台の背の高い無骨なものに変わっていた。

波打ち際で、十人程の人々がカヌーの用意をしていた。しばらく見ていると彼らは海へと漕ぎだしていく。向こうの方で遠く監視船からの警告がうっすらと聞こえるけど、なんと言っているのか、よくわからない。それから、近隣の住宅街を歩く。少し居心地の悪さを感じてしまうのは、よそ者だからだろうか。当たり障りのないものを、時々そっと写真に収める。雨だれの家も、この辺りにあったはず。でも、手がかりは何もない。30分ほど歩き、それから30分ほどバスを待って、那覇に戻った。

Henoko from Futoshi Miyagi on Vimeo.




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